内閣府が掲げる「ムーンショット計画」をご存知でしょうか。
「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」という目標が掲げられていますが、この言葉を聞いて「なにか違和感がある」と感じる方は少なくありません。
「ムーンショット計画」の具体的な内容とは
この計画は、アバターロボット技術やAI、脳とコンピュータの接続技術などを通じて、私たちの能力を拡張しようとするものです。
遠隔地にいながら複数のロボットを操作したり、脳波で意思を伝達したり、身体的制約を超えて活動できる社会を目指すとされています。
一見すると、高齢者や障害のある方の支援、医療の進歩など、ポジティブな側面も語られます。
しかし、「制約からの解放」という抽象的な表現の裏に、具体的に私たちの生活がどう変わるのか、明確なビジョンが見えにくいのが実情です。
なぜ違和感を覚えるのか
多くの人が感じる違和感の正体は何でしょうか。
それは「人間とは何か」という根本的な問いに関わっています。
身体性、時間の流れ、空間的な制約は、確かに不便なこともありますが、同時に私たちが「人間らしく生きる」ための大切な要素でもあります。
直接会って話すこと、その場の空気を感じること、時間をかけて何かを習得すること。
こうした体験が、アバターやデジタル技術に置き換えられていく未来は、本当に豊かな社会と言えるのでしょうか。
また、この計画を推進する背景には、巨額の予算と研究開発利権、テクノロジー企業の経済的思惑も存在します。
「誰のための、何のための技術革新なのか」という視点が、国民には十分に説明されていません。
これからの時代をどう生きるか
では、私たちはこの時代をどのような意識で生きていけばよいのでしょうか。
第一に、情報を鵜呑みにしない姿勢が重要です。
政府や企業が発信する情報を、批判的に検証する習慣を持ちましょう。
「便利」「革新的」という言葉の裏にある本質を見極める力が求められます。
第二に、人間らしさを大切にする生活を意識的に選択することです。
デジタル技術に依存しすぎず、直接的な人間関係や身体を使った体験、自然との触れ合いを大切にする。
これは単なる懐古趣味ではなく、人間性を守るための積極的な選択です。
第三に、対話のコミュニティを作ることです。
同じように違和感を持つ人々と繋がり、情報を共有し、考えを深めていく。
孤立せず、声を上げていくことが、社会を良い方向へ導く力になります。
未来は私たちが選ぶもの
技術の進歩自体は止められませんし、止める必要もないかもしれません。
しかし、その技術をどう使うか、どんな社会を目指すかは、私たち一人ひとりの選択にかかっています。
ムーンショット計画のような大規模プロジェクトが、一部の人々の利益や管理のためでなく、本当に人々の幸福のために活用されるよう、監視し、声を上げ続けることが大切です。
違和感を持つこと、疑問を抱くことは決して間違いではありません。
むしろそれは、より良い未来を築くための第一歩なのです。
自分の頭で考え、自分の心で感じ、人間らしく生きる道を選び続けましょう。




